記録更新(汗)。2007年08月16日

最高気温更新40・9度 74年ぶり、埼玉と岐阜

 気温が40・9度の国内最高記録を観測し、日傘を差して歩く女子高校生たち=16日午後、岐阜県多治見市のJR多治見駅前

 日本列島の猛暑は16日も衰える気配を見せず、岐阜県多治見市で午後2時20分に、埼玉県熊谷市では同2時42分に、それぞれ気温40・9度を観測。国内の最高気温の記録を74年ぶりに更新した。これまでの記録は、1933(昭和8)年に山形市で観測された40・8度。

 このほか、埼玉県越谷市、群馬県館林市、岐阜県美濃市で40度以上の気温を記録した。15日も館林市で最高気温40・2度を記録しており、連日の40度超えの酷暑に気象庁は熱中症などへの警戒を呼びかけた。

 各地で熱中症が原因とみられる死亡が相次ぎ、共同通信の17日午前零時現在の集計では、東京、秋田、群馬、埼玉、愛知、京都の六都府県で計12人に上った。中には、最高気温を更新した熊谷市の女性(81)も含まれている

 気象庁は高温の原因について、南米ペルー沖で海面水温が下がり異常気象をもたらすとされる「ラニーニャ現象」などにより太平洋高気圧の勢力が増し、ピークを迎えていると分析している。


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関東・東海地方は十六日も太平洋高気圧に覆われて猛暑が続き、熊谷(埼玉県)と多治見(岐阜県)で最高気温四〇・九度を記録。一九三三年の山形の四〇・八度を抜き、全国の気象台・測候所・アメダスの記録としては七十四年ぶりに観測史上最高を塗り替えた。 

 ほかの各地の最高気温は、越谷(埼玉県)四〇・四度、館林(群馬県)四〇・三度、美濃(岐阜県)四〇・〇度、岐阜三九・八度、愛西(愛知県)三九・六度、名古屋三九・四度、古河(茨城県)三九・二度、練馬(東京都)三八・七度、東京都心三七・〇度など。

 関東から東海地方などの二十五地点で観測史上最高となり、全国九百二十四の観測点のうち二百十二地点で最高気温三五度以上の猛暑日を記録した。

 気象台・測候所・アメダス以外も含めると、過去最高記録は一九二三年に徳島県板野郡撫養(むや)町(現・鳴門市)にあった板野郡役場で観測した四二・五度。他の資料・文献の裏付けもあり、気象庁監修の「気象年鑑」にも収録されている公認記録だ。ただ、同庁が直接観測したデータではないため、山形の四〇・八度の方が過去最高として一般的だった。

 太平洋高気圧は徐々に弱まり、前線が南下する影響で、関東では十八日ごろから平年並みの気温に戻りそうだという。